出会い系サイトでの詐欺事件について
2015/09/17
千葉市内の男性が、出会い系サイトに入会・登録したところ、女性（おそらく実在しない人物であろうと思われる）から「２０００万円をあなたの口座に振り込みます。」というメールが届き、その後、同女性の事務局を名乗る相手方から事務手数料等を請求され、平成１８年２月の数日間で約１００万円を相手方の銀行口座に振り込むといった被害にあいました。
相手方の身元が不明であり連絡の取りようがないことから、当職で受任後、千葉簡易裁判所に銀行口座の債権仮差押命令を申立てました。同申立てが却下されたため千葉地方裁判所に即時抗告し（抗告提起後は本人訴訟による）、最終的に債権仮差押命令が発令され銀行口座を押さえることに成功しました。
その後、相手方の住所・氏名を特定後、千葉簡易裁判所に実被害額と慰謝料及び司法書士費用を求め民事提訴し、第１回口頭弁論期日において和解が成立しました。
振り込め詐欺がマスコミで大きく取り上げられた結果、いわゆる狭義の振り込め詐欺は沈静化の傾向にあるかと思います。しかしながら、手口が多様化し、また、明らかな詐欺から何らかの取引（通常ではありえない条件で利益を相手方に与える。）を装い相手方に振り込みを行わせる形態に移行しており、依然として注意が必要な状況です。
被害に遭われた場合は、相手方が不明であるからといってあきらめたりせず、関係機関に急ぎ（被害回復の必要性から）相談いただくようお願いします。
この記事の執筆者
千葉市中央区、千葉県庁、千葉地方裁判所そばの司法書士・行政書士・ＦＰ事務所です。
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