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社会問題の視点から見た多重債務問題

2015/09/17

 消費者金融や信販会社などからの借り入れが相当程度に至り,事務所に相談に来られる方は相変わらず多いです。

 その中で,家族や親族の理解が得られない,自分を必要以上に責めている方も多く(無理もないかと思いますが),その点について触れてみたいと思います。

 社会では「借りた金を返さない。」というのは悪いことだとされています。それは確かにそうです。

 ただ,消費者金融や信販会社などからの借り入れによるいわゆる多重債務者が社会に数十万人から数百万人存在し,年間の自己破産申立件数が20万件を超えてくると「借りた人間が一方的に悪いのか。」「社会の構造上の問題ではないのか。」という話になってきます。

 この問題は,「多重債務問題」「クレジット・サラ金問題」と言われており,一般的に「高金利」の問題と「過剰貸付」が原因とされています。

 なお,高金利については,「グレーゾーンの廃止」が数年内に行われることにより一応の解決が見られることになろうかと思います。

 まず金利について考えてみます。消費者金融や信販会社から100万円を借りることは難しいことではありません。では,この場合,月にどれくらいの支払いをすることになるでしょうか?

 年28%の金利の場合,年間28万円,月2万3000円の利息を支払う必要があります。

 当然元金も返す必要がありますから月4万数千円を支払う必要があります(概算)。

 負債額が200万円になると9万円近い支払いになりますから相当収入に余裕がないと厳しいことになります。

 つまり,支払不能になるラインが低いということです。

 次に,「過剰貸付」について考えると,上記のように「本人が支払可能な負債総額」は通常相当低いラインになるにもかかわらず業者さんは貸すわけです。

 つまり,「本人の支払能力」と「与信」が一致していない。消費者教育の問題もあるかと思うのですが,人によっては,「与信されるから払えるはずである(払えない人間に貸す業者はいない。)。」と誤信されている方もいます。

 最終的には,月の収入は20万円で月支払額は15万円(人によっては収入を超えている場合もよくあります。)というように「今月支払いがあるから節約しよう。」という問題ではなくなってきます。

 この状態が何年も(人によっては10年以上も)続くわけです。

 このような状況下では,正常な判断もできなくなるのが当然とも言えます。

 当職の場合は,初期相談の段階では基本的に相談者を責めるような発言は原則としてしないよう配慮しています。

 それは,相談者のおかれている状況下で「反省してください。」といっても物理的に無理だと考えるからです。

 家族や親族の方におかれましては,本人の置かれている状況からやむを得ない部分もあるということはご理解いただいた上,経済的な更正をはかる上で協力をいただければと思います。

 また,相談者においても,まず問題を解決することを優先していただければと思います。それから,生活が落ち着いた時点で必ず前向きな意味で反省する機会は持っていただいたいと思います。

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この記事の執筆者

 司法書士・行政書士・FP 沖 邦彦

 千葉市中央区、千葉県庁、千葉地方裁判所そばの司法書士・行政書士・FP事務所です。

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