過払い金の取り扱いと注意事項
2015/09/17
消費者金融等の高金利の貸付に伴い、結果として発生する過払い金の問題については、マスコミで一斉提訴のニュースが報じられる等一般にも知られるようになりました。
従前は、負債を整理する中で明らかになった「過払い金」について、業者から返金を受け、依頼者の生計の立て直しに利用したり、「過払い金」を弁済に回すことによって負担を軽くするといった負債の整理の一部分に過ぎませんでした。
しかしながら、「過払い金」単体の相談も多くなり、また、モラルハザードの問題も生じて来ているので、気になる点を述べていこうかと思います。
目次
長く取引をして過払いが発生しているので「過払い金」を返して欲しい。
A 過払いは、支払った利息のうち利息制限法超過部分(支払った利息の約3分の1)を元本に充当して元本がなくなったにも関わらず支払いを続けた場合に発生します。
平成22年6月前において、5年以上の取引であったかが、一応の目安になるかと思います。。
また、平成22年6月以降の取引については、改正貸金業法の施行ににより、貸し出し金利の上限が下げられていますので、過払い金は発生しません。
借金を完済し終わったので、「過払い金」を返して欲しい。
A 従前は、完済後の過払い金請求については、事故扱いとなり、いわゆるブラックリストに載るといった問題がありましたが、現在は、ブラックリストに載るリスクはありません。
借金は整理せず、過払い金のみを請求したい。
A 残債務が残る債権者については、自己責任できちんと解決する必要があります。
また、できなかった場合、債務整理(任意整理や)法的処理(自己破産手続等)のときに、不利益を被る危険性がありますので、おすすめはできません。
本来、返済する資金があれば返済に回すことは法的義務ではないにしろ信義則上求められますので、それを行なわなかった場合、不利益を受けるのは仕方がないことかと思います。
しんせん千葉中央司法書士・行政書士事務所のご案内この記事の執筆者
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